■ 超短期決戦の様相/田舎館村長選
前村長の佐藤隆司氏(64)が出馬表明したことで、無競争ムード一転、4年前と同じ顔ぶれの一騎打ちの公算が大きくなった田舎館村長選挙は、告示まで1カ月を切り“超”短期決戦の様相を呈してきた。かたくなに出馬を固辞してきた佐藤氏だが、再び決戦に臨むことを決意させたのは、根強い支持と(支持)村議の財政上での“協力”だった。現職が6月議会で出馬表明しており出遅れ感が否めない状況だが、佐藤氏の表明で村は一気に選挙モードへとシフトチェンジしそうだ。
2日正午、佐藤氏は自宅で「支持者、村議の出馬要請には全て断ってきた。その気になれなかったが、(村議が)財政上の(わたしの)考えに同意してくれたことで(出馬を)決めた」ことを明らかにし「(こうした)小さな自治体が最低のコストで運営していけばやっていける」と語り、いわゆる赤字団体にはならないことを強く訴えた。
公約は5本の柱を掲げた。「村長報酬月額20万円、教育長報酬は月額15万円。副村長は置かない」「議員報酬は日当制。日額3万円を目処に議員提案」と具体的な数値を示した。この議員報酬の日当制という条件に、佐藤氏を支持する村議が同意したという。
同村では7月に田んぼアートの稲抜き取りという事態が発生した。原因はスポンサーのロゴ(稲文字)。土地所有者である佐藤隆司氏が「広告目的の使用は聞いていない」と稲の抜き取りを求めた。稲作体験ツアーを主催するむらおこし推進協議会と佐藤氏と協議の結果、稲を抜き取ることにしたが、これについて佐藤氏は「(選挙には)不利。ただ、あれば確実に(主催者側の)契約違反で、ああいういい加減なやり方は誰かが指摘しないといけない」と述べた。
佐藤氏の出馬表明で4年前と同じ構図での選挙戦がほぼ確実となった。村は緊縮財政で新規事業がほとんど出来ない状態にあるが、有権者は今回、どんな選択をするのか。
■ 4日付の主な掲載記事
□財政健全判断指標、2基準超え/黒石市
□スチューベンの収穫始まる/県ぶどう生産貯蔵組合
□立ち往生の車いす高齢者を助け、善行賞/藤崎中生徒
□創刊60周年記念・加賀美幸子文化講演会
□浪岡緑道公園のアプローチライト、また壊される
□とうしん文化祭芸能発表会
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